Insights·2026-06-17

AXの本質とは何か — コンサルタントが去った後も社員の手で進化し続けるシステム

私が弟の営む貿易会社Astrosで検証したAXの本質は、システムが人の仕事を代わりに行う構造ではなく、社員がLLMに自然言語で指示し、その結果を自ら検証する構造でした。結果は会計業務の60%自動化でしたが、より重要な変化は、担当者の仕事が単純入力から分析と意思決定へ移り、コンサルタントが去った後もシステムが社員自身の手で進化し続けたことです。

なぜ家族会社でAXを検証したのか

会計担当3名が決算シーズンのたびに残業をしていました。システムがやるべき仕事を、人が抱え込んでいたのです。弟が営む貿易会社Astrosの話です。家族会社だからこそ、私はAXの本質を一度きちんと検証してみたいと思いました。

平凡なERP自動化から方向を変えた理由

出発点は平凡なERP自動化でした。ところが作業の途中で方向を変えました。システムが仕事を代わりに行う構造ではなく、社員がLLMに自然言語で会計作業を指示し、その結果を検証する構造へと設計し直したのです。

肝は、MCP(Model Context Protocol)を社員が直接扱えるようにしたことです。ツールを作って渡して終わりではなく、社員が自然言語で指示し、出てきた結果を自ら確認する立場に立たせました。

60%自動化より重要だった変化

結果は会計業務の60%自動化でした。しかし私にとって、より重要な変化は別にありました。担当者の仕事が単純入力から分析と意思決定へ移り、いまでは社員が自ら新しい自動化を見つけ出します。

コンサルタントが去った後も、システムは社員の手で進化し続けます。私はそれこそがAXだと考えています。外部からツールを入れて終わりではなく、組織が自ら次の一歩を築き始めることです。