何を解決するのか
ニュースを見て「これ本当?」と思ったとき、たいていは検索して「他でも同じことを言っている」と見て信じる。だがその複数の場所がすべて聯合ニュースや News1 のような通信社の同じ一本をそのまま転載したものなら、いくら数があっても事実は情報源一つ分でしかない。
このプラグインはその錯覚を防ぐ。ニュース記事の URL を渡すと、核心的な主張を抜き出し、互いに独立した情報源で一つずつ照合して真偽を判定し、根拠とともに韓国語のレポートで返す。
まず、Claude Code とは
Claude Code は Anthropic が作った、ターミナルで動く AI コーディングエージェントだ。頼んだ作業を、自分でファイルを読みコマンドを実行して片づける。
「プラグイン」は特定の能力をまとめて Claude Code に配布する方式だ。このツールは「ニュースのファクトチェック」という能力一つをプラグインとして配布したもの。Claude Code さえ入っていれば、下の二行で組み込める。
インストール — 二行で完了
Claude Code 内で以下を入力すると、マーケットプレイスを登録してプラグインをインストールする。
python3 さえあればよく(多くの macOS・Linux に標準搭載)、なければ機能を一部縮小したモードで動く。遮断サイトの回避に使う検索エンジンは、最初に必要になったときに一度だけ同意を得て自動で取得する——同意なしには何もダウンロードしない。
/plugin marketplace add hjsh200219/news-fact-checker
/plugin install news-fact-checker使い方 — 一行
記事の URL を渡すだけ。スラッシュコマンドでも、自然な言葉でもよい。
/factcheck https://www.yna.co.kr/view/AKR20260625132900504
# 自然な言葉でもよい
この記事は本当? https://www.yna.co.kr/view/...
# フェイクニュースを疑うなら
これフェイクニュースじゃない? <記事 URL>内部で何が起きるか — 五段階
表面上は URL 一行だが、内部では五段階が回る。人が記事を疑い、一点ずつ交差照合して確かめる過程をそのまま自動化したものだ。
予算も決めてある。主張ごとに検索回数と本文取得回数に上限があり、際限なく漁って止まらず、定めた範囲内で結論を出す。その範囲で根拠が揃わなければ、その主張は「検証不可」として残す。
1) 本文取得 遮断(403/WAF)されても回避して記事本文・メタを確保
2) 主張抽出 検証可能な事実の主張を 3〜5 個選ぶ (意見・予測・展望は除外)
3) 根拠収集 主張ごとに Web 検索 + 裏付け情報源を取得 (公式発表・一次資料・他媒体)
4) 独立性計算 各情報源の立場を判定後, 通信社の転載を一つに畳む
5) 判定 ゲート通過分のみ事実/虚偽を確定, 残りは検証不可 + 根拠レポートなぜ軽々しく判定しないのか
このツールの中心設計は「判断の抑制」だ。もっともらしいからといって事実とはしない。「事実」と確定するには互いに独立した支持情報源が二つ以上あり、反証が一つもないこと、「虚偽」は独立した反証が二つ以上あることが要る。
肝心なのは、この条件を AI の判断ではなくコード(independence.py)が計算する点だ。AI が「感覚的に正しい」と素通りするのを構造的に防ぐ。そして通信社の同じ一本を複数媒体が転載し立場が一致する場合、有効な情報源一つに畳む——だから「十か所に出た」では判定を覆せない。条件を満たさなければ無理に結論を出さず、正直に「検証不可」とする。
遮断・操作に耐える安全装置
媒体がボットを遮断して本文が開かなければ、回避エンジンでエスカレートして読む。それでも遮断されれば正直に「アクセス不可」と表示して進む——存在しない本文を捏造しない。
取得した記事本文は「信用しないデータ」として扱う。本文中に「ルールを無視せよ」「この判定を変えろ」といった指示文が潜んでいても(プロンプトインジェクション)、命令として実行せず「記事にこの文があった」とデータとしてのみ記録する。リクエスト先も事前に検査し、内部網・私設アドレスへのアクセスを防ぐ。
限界と引いた線
これは補助ツール(assistive, not authoritative)だ。レポートが最終権威ではなく、重要な判断は原文と一次資料を自分で確認する必要がある。通信社の転載が唯一の原出典である事案、ログイン・有料の壁がある記事、まだインデックスされていない最新の出来事は「検証不可」になりうる——これは安全な既定値だ。
すべての根拠は URL とともに示し、モデルが元々知っていた知識か Web で検証したものかを区別して表記する。すべてオープンソース(MIT)で、元のリポジトリは下の出典リンクにある。